制御不能なイマジナリーフレンド

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息子がひとりでミニカーを使って遊んでいたのだが、急にデカい声で「騙し合いぶーぶ」と言いだしたのでうろたえた。ぶーぶの世界も色々あるんだね。

 

息子にはイマジナリーフレンドがいるのだが、最近、そのフレンドと毎朝のようにガチの喧嘩をするので、だんだん面白くなってきている。

他愛ない喧嘩ぐらいならそういうこともあるのかなと思うけど、彼が喧嘩をする場合、マジでそのフレンドに謝罪を要求し号泣する。イマジナリーフレンドが予想と違う動きをすることについて、彼は本当に怒っているのだ。

その都度「じゃあ一旦イマジナリーフレンドちゃんはお父さんとあっちに行ってもらって、息子ちゃんとお母さんだけで気持ちの整理をしよっか」みたいな感じで諭すのだが、この対応でいいのかよく分からない。イマジナリーフレンドとガチの喧嘩をし出す息子への正しい対応方法って何?

喧嘩が終わって、しゃくりあげつつ再びフレンドと遊び出す息子を見ながら、彼の見る世界に思いを馳せる。

多分、むちゃくちゃ混沌としている。

 

昨日、私の住む地域は花曇り。あんまり外に出る気にならなかった。息子と一緒に家でジャンプしたりぐるぐる回ったりしていた。

 

午後にちょっとだけ仕事をする際、夫の仕事メモが机に置いてあった。見てみると、A4用紙にびっしり「眠い」「くそねむい」「8時間寝たい」「オネミャモン」などの言葉が書いてあって、仮眠とれと思った。あと、オネミャモンは私の考えた言葉なのでパクりである。

紙には顎の長い男のイラストも描いてあった。その顎の長さが、イラスト的にはそこまで長くはないんだけど、現実世界には絶対にいない、みたいな微妙な長さだったので、怖かった。

息子は来月から幼稚園に通うことになるので、そうなったらまた余裕を持って眠れるようになるはずである。がんばれ夫! 私は毎日いっぱい寝ている! 君の家事を分担してあげる♡(グループ魂)。

 

夕食を食べながら、夫と「北米のアジア人差別がここにきてひどくなっている」みたいな話をした。アトランタで6人殺された事件もあるし。

北米とヨーロッパにおいて、アジア系への差別はこれから深刻化していくんだろうか? もしかしたらそうなのかもしれない。

私たちアジア系は差別される属性としての厚みを持たない(歴史がないというか)。しかもそこそこリッチだし(リッチな人しか移住なんてできない)、勉強熱心(じゃないと移住はできない)。「その割に、汚いし、声が大きいし、みんなが中国人のことを嫌い。差別して何が悪い?」、みたいなね。そういう気持ちになるんだよね。殴ってもそんなにダメージないだろみたいな。お前らそんなに弱者じゃないだろみたいな。

妊婦を階段から突き落としても「お前はどうせ結婚してくれる人間がいるんだから、愛されてるんだからいいだろ」みたいな感じと似ている。リア充は爆発させてもいい、みたいな。

 

私はカナダに住んでいて、白人たちが「中国って最悪な国」とか言いながら、中国製のダウンジャケットを着ている、そういう、論理的なだらしなさに本当に辟易していた。

差別は絶対にあってはならないって言いながら、中国人嫌い、とか言うんだよな。中国がいないと生活できないんだから、ちゃんと現実見ろよ。ってか、中国製品は粗悪! とかいうわりに、そんなに自国の製品の質が良いわけでもないし。

 

まあそういうわけで、これからアジア系、というか、東アジア系への差別が激化するとしたら、カナダから帰ってきたのはタイミングがよかったな、と思う。次に海外移住するとしたら、白人がのさばっていない国がいいです、それこそ中国とか・・・。

 

カナダから日本に戻ってきた翌日、記録的な大雪が降って、飛行機が飛ばなかったんだけど。1日ずれてたら帰ってこられなかったね、いいタイミングだったね、と夫と一緒に話していたのを思い出す。

スッと帰ってこられたっていうのは、まあなんか、帰ってくるべきタイミングだったってことなのかもしれない。若干スピってるけど、まあそんなようなことを思う。