不眠と苦い爪先

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幼稚園からのお便りに「お弁当の開始は21日(木)からです」と書いてあったので、お弁当は木曜日に開始なんだなあと思っていたら、21日の水曜日から開始だった。

幼稚園、常にこのノリで連絡事項を伝えてくるので、ここ2週間ほど完全に惑わされているのだが、やつらは幻術でも学んでいるのか。幼稚園の幼という漢字の右側は「力」だよ。「かっこいい書き方をしたときのJみたいなやつ」じゃないよ。似ているけれどもね。

 

そういうわけできょうから息子は午後まで幼稚園。とはいっても、そこは幼稚園なので、8時から2時までの預かりなのだけど。私はいつも早朝に土日関係なく仕事をするので、昼に5時間ぐらい仕事ができればもうなんだかややオーバーワークよ(私は残業はしない、在宅勤務で残業をすると申請がバリ面倒だから・・・)。

 

午後まで息子がいないというのが久しぶりで、自由すぎて若干とまどいの思いがあった。

 

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昨日は仕事でZoomを用いたミーティングがあった。

人と対面で仕事をすることがなさすぎて、「社外の人も交えたミーティングのときはパリッとした服を着る」という常識を失念していた。

会議の画面に切り替わった瞬間、スーツスーツスーツが並ぶ中私だけピンクのスウェットを着ており、開始3秒で「アッ!」と思った。しかもそのピンクがなんか可愛い感じのピンクじゃなくて「着ると頭がバカになってスッゴクいいんですよ!!」みたいな感じのピンクだったのでさらに「アッ!」と思った。

思ったが、もうどうしようもないので、「こういう"タイプ"の社員ですが・・・?」という顔でやりすごした。

 

あとでこのスウェットには「HUMAN MADE --but never take mistakes」というよく分からない英文が書いてあることを思い出して再び「アッ!」と思った。

変な英文が書いてあるスウェットが好きなので、スウェットは変な英文が書いてあるやつしか持っていないし、もっと言えば私はスウェット以外の服を持っていない。

つまり、私の所有する全てのトップスには変な英文が書いてあるということになります(演繹法)。

 

ミーティングは1時間ほど続いた。ミーティングをすると「きょうもバリバリ仕事したなーッ」という気持ちになるのだが、ミーティング自体ではそんなに仕事が進んでいないことのほうが多い。このアンバランスさがいつもその後3時間ぐらい私を苦しめる。

 

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ミーティングが終了してから息子と夫と3人で散歩。息子は全日保育だったのにも関わらず、家族3人でのお出かけが楽しすぎて、絶対に帰宅したくないboyに変貌。全日保育だったからこそなのかな。知らんけど。

空腹と疲労と「帰宅無理」の感情がない混ぜになって、完全にヤバい感じになっていた。具体的にいうと、

走りながら歩きたい!! 同時にジャンプもしたい!! 同時に抱っこもされたい!!!! 転びたい!!! 転びたくない!!! 助けてくれ!!! 待ってこのルート家に向かってませんか!?!?!? 〜絶対阻止〜 〜絶対阻止〜 〜絶対阻止〜 左に曲がれ!!! 左に曲がれ!!!!! 左に曲がってそこで車とぶつかって己の身体の強靭性を確かめた〜〜〜〜い!!!! お腹が空きました!!! お腹が空きました!!!! お腹が空きました!!! 何も食べたくありません!!! 助けてください!!!! 愛情を感じさせてください!!!!! 待ってこのルート家に向かってませんか!?!?!? 〜絶対阻止〜 〜絶対阻止〜 〜絶対阻止〜 お腹が空きました!!! 空いてません!!! 疲れてません!!!!! 抱っこしてください!!!!

というような感じのキレかた。

それに付き合っているうち私は「そんなんゆうたら私かてお腹ぐらい空いたわ!!! インド料理屋の美味しいナンがいっぱい食べたい!!!! なんか謎のイモが入ってる独特なやつ!!!」という気持ちになってきてしまう。

グニャグニャになっている息子をあやしながら、夫に「ナン食べたくない?」と聞く。夫も「分かる」と言ったので、嬉C〜と思った。息子はグニャグニャになっていた。

まあウチらダイエット中なので夕方は炭水化物たべないんですけど・・・。

 

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息子は不安になったときと眠いときに指しゃぶりをする。歯並びが悪くなるのでやめさせなはれと歯医者から言われたので、Amazonで、「すっげえ苦い舐められるマニキュア」を買う。なんかそういう育児グッズがあるのよ。

 

面白かったので私も爪に塗って舐めてみたところ、死ぬほど苦くてドン引きしてしまった。

 

幼稚園から帰ってきた息子に見せたところ、彼はマニキュア大好きboyなので、ウキウキしながら自分で塗っていた。足の爪にも塗っていた。最終的に床にめちゃめちゃこぼした。ア〜

その後、指しゃぶりをした瞬間に「ウウッ」と言う。「なんでか分からないが衝撃的なまでに舌が苦い・・・」の顔をし、茫然自失としていた。可哀想なのでカルピスをあげた。

 

その後、「指をしゃぶると衝撃的に苦いが、その後カルピスが出る」と学習してしまい、苦渋の決断で指をしゃぶっていた。マジの苦渋ではあるが悪用である。カルピスは出さないことにした。怒っていた。

 

夜寝るとき、いつもの入眠儀式ができないので全く寝付けない息子。寝付けないのが楽しくなってきちゃったのか、ひたすら一人で喋っていた。「バナナとカボチャがホットケーキを作って、それを見た牛乳がぶるぶるふるえて怖がる話をして〜〜〜〜!!!」と私に要請してくるのだが、私は寝たふり。そのストーリー、バナナとカボチャは自分たちが食べ物であるという自覚がないのか?

最終的に、覚悟を決めて指しゃぶりをキメたのち寝ていた。効果があるのかないのか微妙だけれども、「にが〜い」の顔が面白いので続けます(ひどい母親)。

 

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きょうは幼稚園で図書委員の集まりがある。

散歩以外の用事で外に出るのが怖いので、今からズーンとしている。行けばなんとかなるんですけど・・・。

 

日本人のママ友たちとの交流はつらい。なぜつらいかというと、思ったのの100倍ぐらい、共通の話題がないから・・・。

 

でもね、この県に住んでいて、女で、未就学児を育てていて、保育園ではなくて幼稚園に通わせている、という時点でかなり社会的にはふるいわけられているように思うんですけど。

逆に変では? この条件に当てはまる人間って母数めっちゃ少ないよね。なぜbest friendになれないの? なれてしかるべきでは? もしかしてもうbest friendの可能性がある? 私の心がけ次第?

 

どうでもいいんだけど、「人は変えられない。自分は変えられる」みたいな言葉、本当にその通りですねと思うんだけど、メンタルが落ち込んでいるときは「努力するとしたら常にお前。状況が悪いとしたらお前の努力が足りないだけ」と言われている気がして病むよね〜。

 

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火曜日からず〜っと読んでたヴェルヌの『月世界へ行く』、昨日の夜ようやく読み終わった。想像力たくましすぎるだろ〜、すげ〜、と最初は思っていたのだが、ず〜っとヴェルヌの想像力がたくましいだけで、だんだん「何これ・・・」という気持ちが強まってきてしまった。

多分連載とかで読んで、現在の研究でわかっていることの解説とかも入っていたら面白かったんだと思う。月に関する知識がないので、何がどう「すげ〜」なのかが本当の意味ではピンと来なかったな。残念。また読みましょうね。

 

で、『月世界へ行く』からの解放感が強かったので勢いで認知症についての新書を読み終わり、いまは『星を継ぐもの』を読み始めたところ。今のところ全然ピンときません。ハード系SFって中盤ぐらいにならないとアツさが分からんのよな。去年の9月とかにSF極めた〜いと思って購入して、そのまま全然読んでなかったの。

 

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夕食はサラダと、大根を煮たやつ。大根って煮るとなんか部屋中が大根の匂いになるよね〜。ふふふ。