ひとめぼれの末路

f:id:juxtaposeto:20210517113058p:plain

昨日は仮免の、運転するほうの試験。受かった(わ〜い)。

あとは学科のほうの試験に受かれば、仮免が授与される。学科は正直なところ全くもって自信がないのだが、まあ、試験前日の私がなんとかしてくれることであろう。

 

試験前に緊張しすぎて、同じ試験を受ける予定だった女の子と「緊張する」と話し合う。コースを二人で確認したのだけれども、「なんだかよく分からない」「左折とは一体」ということで意見が一致した。二人とも受かっていたので嬉しかった。ウチら、路上に、出るーー

 

昨日は夫が一日外出していたので、私が仮免試験を受けている間は、教習所にある託児所に息子を預けていた。息子は1日私と遊ぶのだと思っていたため非常に困惑していたのだが、

私が迎えにきたときは、嘘みたいにウキウキと遊んでいた。

託児所の先生から、置いてあるミニカーの名前を全て教えてくれましたよ、たくさん知っていてビックリしました、と言われる。

オタクが産んだオタクの子だぜ、と誇らしく思う母。

 

教習所からの帰り道、息子は久しぶりに会った親族が嬉しいのか終始ニコニコ。

託児所でできたお友達が、はやぶさ(新幹線)のリュックを持っていたので、「僕もさ・・・リュック・・・しんかんせんのやつ・・・ほしい・・・ドクターイエローとか・・・」とボソボソ呟いていた。買おうね〜と安請け合いしておいた。

 

が、その日の夕方、駅前のショッピングモールに行ったところ、ドクターイエローのカバンがマジで売っていた。息子はすでに私から「買おうね〜」という言葉を引き出しているので、完全にそのカバンが自分のものになったと考えており、背負ったまま歩き出してしまう。

のだが、私はそのカバンが4000円ぐらいしたので完全にビビってしまい「今度にしない・・・?」と言ってしまった。

息子は「裏切られた」のフェイスをしていた。

本当にすまん息子よ、、、なんかお金に余裕があるときとかにAmazonで購入する感じをイメージしていて、まさか当日に現物を見てしまうとは思わなくて・・・。

 

*

 

試験が終わったのが11時ごろだったので、息子と一緒にご飯を食べた。

息子は、親が一人だけのときはめちゃくちゃいい子になる特性があるので、私は優雅にカレーを食し、デザートを食べ、紅茶を2杯ぐらい飲む。息子もたくさん食べていた。

我が家、断然ワンオペのほうが楽なんだよな・・・。

 

親が一人だけのほうがなぜ楽かというと、息子が、「今、自分は親に注目されている」と感じやすいからなんだろうな。

 

その後、電車に乗り、適当に乗り換えをし、知らない駅に到着。

息子が「二つの駅に同時に到着し、二つの駅で同時に降り、二つの駅で同時に遊びたい」と言い出したときは軽く焦ったが、「母は量子ではないので、複数の場所で同時に存在することはできない。一つにしてくれるか」と釈明したところ、渋々ながら、イチオシの駅を決めてくれた。助かった。

 

知らない駅のよく分からない神社で遊んだり、知らない駅の知ってるコンビニで水など買ったりしているうちに、夫の用事が終わったらしく、知らない駅まできてもらう。なぜなら、息子が一目惚れした可愛いぬいぐるみとか、美味しそうなお菓子とかを後先考えず購入していたら、持っている現金が500円だけになってしまったし、Suicaの残金もないしで、帰れないことが確定していたから(アホ)

 

息子が一目惚れしたぬいぐるみ(右)。左は息子が以前に一目惚れしたすみッコぐらしのとんかつ。

f:id:juxtaposeto:20210517110807j:plain

息子、このぬいぐるみを雑貨店で見つけるなり、「かわいいね・・・」とポーッとなってしまった。雑貨店はサッと出たのだが、歩きながら何度も「あのタコちゃん・・・」「タコちゃんとあそびたい・・・」「タコちゃんかわいかったね・・・」「タコちゃん、ま〜るかったね・・・」と言っており、30分ぐらい言い続けていたので、聞いているうちに私が苦しくなってきて購入しに戻った。

 

息子は、タコが自分のお友達になるのだと分かった瞬間、建物中に響き渡るような声で喜んでいた。

 

その後、ずっと抱きしめていた。ご飯も自分の一番大好きなおかずをあげていたし、お風呂に行くときも脱衣所に持ってきていたし(濡れちゃったら悲しいからお風呂には入れたくないとのことであった)、寝るときも一緒にいた。朝も一緒に遊んでいた。

定期的に「ダイジョウブヨッ・・・」と言いながら、たこちゃんを抱きしめてポンポンしていた。

 

息子・・・。

 

*

 

息子、道で花が咲いていると立ち止まって「綺麗ね・・・」などと言う。

道で素敵な服の人を見ると「カワイ〜人ね・・・」など言う。

 

息子・・・。

 

ピュア生まれピュア育ち・・・。

 

*

 

息子と二人で歩いているときに、おじいちゃんかおばあちゃんか分からないのだが、老いてるめの人と喋る。米農家だったらしく、脱穀の方法などをめちゃくちゃ詳しく教えてくれた。面白かったのでずっと聞きたかったが、息子が飽きて終了。「出荷する米はすべてオートバイに住んで、下(?)に住んでいる人に渡しにいくのだが、米を積みすぎたオートバイは、重みでむしろ倒れないから、安全」みたいな話をしてくれた。一生あの手の話を聞き続けていたい。

 

帰宅後、スマートウォッチの万歩計を見たら、1.7万歩歩いていた。どうりで足の疲労感すごいと思った・・・。

 

*

 

昨日から今日にかけて、プリーモ・レーヴィの『溺れるものと救われるもの』を読んでいる。

大学時代、ホロコーストにすごく興味があって、卒論もそれ関係だった。

卒業して以降はあんまりホロコーストについて考えなくなって、それはなぜかというと、社会人をやっていると、生きているだけですごくしんどくて、ヘビーなテーマについて考える余力がなくなってしまったから。

でも、今あらためてレーヴィの言葉を読むと、自分がホロコーストという分野を研究したかった理由がとてもよく分かる。暴力、被害者/加害者性、被害者の中の加害者性、言語を絶する場所、贖罪としての死。私は小説を書くときもずっとこういうことを書きたいと思っている。

 

今ホロコーストについての論文を書くなら、もっと違う切り口で、もっと違った文献を使うんだろうな。それを書くためには、もっと勉強しなければならないことがたくさんあるし。

 

しかし、大学に戻りたいか、戻りたくないかでいうと、全然戻りたくないんだな、これが。研究って大変だし・・・。